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水資源

本社敷地内の集水洞
本社敷地内の集水洞

地下深くからくみ上げる「水」

酒づくりにとっての「水」は、品質を大きく左右する重要な存在であり、水質基準も厳しく定められています。
三和酒類の地下深くには、酒づくりに適した水が豊かに蓄えられています。恵まれた自然環境に感謝し、この水を大切に使い守っていくことは、私たちの責務です。

水源涵養

三和酒類は、「酒の杜」構想として、森林のある豊かな自然環境と共生しながら、ものづくりを行ってきました。
本社敷地内の緑地の管理は、使用する地下水の水源涵養としても重要だと考えており、植樹や日常的な管理を通じて、水資源保全の重要性を従業員一人ひとりが意識するように働きかけています。
また、水源涵養として山・森林の保全をすることは、地域の生態系の保全としても意味がある取り組みです。貴重な水は地域の植生の保全から育まれるという考えのもと、森林保全に努めています。

三和酒類の拠点は、 「酒の杜」構想のもと緑豊かな自然環境と共生しています。各施設内の緑地は、定期的な手入れを施し、植樹や花壇の整備など従業員も参加して行っています。さらに、新入社員が自然の重要性を意識するよう、毎年植樹を行っています。
そのうち安心院葡萄酒工房では開設時より「杜の中のワイナリー」をコンセプトにした植樹や敷地内の緑地整備を行っており、工房を訪れるお客様に緑と親しむ機会を提供してきました。こうした継続した取り組みが評価され、2024年4月、「みどりの式典」において、「緑化推進運動功労者内閣総理大臣表彰」を受賞しました。

毎年実施している新入社員の記念植樹
安心院葡萄酒工房の
「緑化推進運動功労者内閣総理大臣表彰」受賞

水資源は、取水から利用、排水まで、一連の流れを把握することが重要です。
中でも、地下水は限りある資源でもあり、有効な活用を図る適切な管理が必要になります。
取水にあたっては地下水位を常に監視し、水位変化に応じた取水制限なども行っています。また、製造工程の改善などにより水使用量の削減を図っています。

大麦の吸水状態の確認

限定吸水の実施

水資源の投入量とそれに伴う排水処理は生産増大において大きな課題となりました。
そこで、使用する水の量を減らすと同時に排水量を減らす「限定吸水」という手法を考案しました。
これは、大麦の吸水率、浸漬時間、最適温度、品質安定といった関連するポイントを見極めることで、必要な水量だけを使用し投入量を最低限に抑えるものです。
また、この手法により品質の安定化や、使用エネルギー量の削減にもつながっています。

蒸留冷却水循環再利用システムを導入した蒸留工程

節水への取り組み

【蒸留冷却水循環再利用】
用水使用量の約6割を占める蒸留冷却水に着目し、有効利用につながる循環再利用システムを導入しています。温度が上がった冷却水を循環させて冷やし再利用することで、水資源の使用量削減に繋がっています。

節水型のカップ洗浄機

【冷却水活用と併せた節水型洗浄設備の導入】
蒸留工程で発生する温水を瓶やカップの洗浄水として有効活用しています。
さらに、洗瓶設備を順次、節水型に更新することで水の使用量を大幅に削減しています。

排水処理

本社工場では、環境保全を目的として、2015年4月に排水を河川放流から下水道放流へ変更し、地域河川に関するリスクを軽減しました。(拝田グリーンバイオ事業所は開所時から下水接続)
工場内で発生した高濃度廃水については、以前は濃縮したのち産業廃棄物として処理していましたが、更新した排水処理場で水質を適正に処理をしたうえで、下水道へ放流しています。下水道放流に変更したことで、産業廃棄物の削減にも繋がりました。また、高濃度廃水の濃縮工程に必要な蒸気等エネルギーおよび下水道放流基準への変更によって排水処理に必要なばっ気の電力削減も実現しています。

本社工場排水施設
拝田グリーンバイオ事業所排水施設
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